今日の【春秋】は審議拒否が続いている国会について、分かりやすい文章でその内容を明らかにしています。
書き換えが「あった」のか「なかった」のか、「あった」とすれば、その行きつくところはどこに結びついてくるのか?・・大きな関心を寄せる問題です。

公文書は昔から、物事の黒白(こくびゃく)を判じる際の重要な根拠となる。古代日本の古代法「律令」は、文書の偽造は罪と規定し、流刑などの刑罰を定めた。正倉院に残る古文書には、偽造防止のためにたくさんの印鑑が押してあるそうだ►「御恩と奉公」の武家社会になると、手柄の申告や所領を巡る争いが増え、偽文書も横行したのであろう。鎌倉幕府の「御成敗式目」は文書や印鑑を偽造すれば所領没収や流罪とした。江戸時代にはさらに厳罰化され、首謀者は死罪に処せられることも►もちろん、公文書の偽造は現代でも重罪である。交易を担う公務員が不当に公文書を書き換えることがあれば、行政機関の信用は失墜し、法治国家の基盤を揺るがしかねない。決してあってはならない・・・はずが、中央官庁の、それも財務省で重大な疑惑が浮上した►森友学園の国有地取引に関する決議文書だ。財務省は原本を書き換えたものを国会議員に配布した、と報じられた。事実であれば、国民の代表で、国権の最高機関でもある国会を欺いたことになる。黒白を明らかにするのは当然だ►財務省は「原本は地検にある」などとして説明を避けてきた。与党からも批判され、しぶしぶ原本の写しを出したが、開示済みの文書と同じ内容。書き換えの有無には答えなかった►いったい何をそれほど隠したいのか。「御恩と奉公」という言葉がよぎるのは筆者だけではあるまい。
西日本新聞 【春秋】 2018・3・9
書き換えが「あった」のか「なかった」のか、「あった」とすれば、その行きつくところはどこに結びついてくるのか?・・大きな関心を寄せる問題です。

公文書は昔から、物事の黒白(こくびゃく)を判じる際の重要な根拠となる。古代日本の古代法「律令」は、文書の偽造は罪と規定し、流刑などの刑罰を定めた。正倉院に残る古文書には、偽造防止のためにたくさんの印鑑が押してあるそうだ►「御恩と奉公」の武家社会になると、手柄の申告や所領を巡る争いが増え、偽文書も横行したのであろう。鎌倉幕府の「御成敗式目」は文書や印鑑を偽造すれば所領没収や流罪とした。江戸時代にはさらに厳罰化され、首謀者は死罪に処せられることも►もちろん、公文書の偽造は現代でも重罪である。交易を担う公務員が不当に公文書を書き換えることがあれば、行政機関の信用は失墜し、法治国家の基盤を揺るがしかねない。決してあってはならない・・・はずが、中央官庁の、それも財務省で重大な疑惑が浮上した►森友学園の国有地取引に関する決議文書だ。財務省は原本を書き換えたものを国会議員に配布した、と報じられた。事実であれば、国民の代表で、国権の最高機関でもある国会を欺いたことになる。黒白を明らかにするのは当然だ►財務省は「原本は地検にある」などとして説明を避けてきた。与党からも批判され、しぶしぶ原本の写しを出したが、開示済みの文書と同じ内容。書き換えの有無には答えなかった►いったい何をそれほど隠したいのか。「御恩と奉公」という言葉がよぎるのは筆者だけではあるまい。
西日本新聞 【春秋】 2018・3・9