博物館ネットワークセンターで5月27日まで「くまもとの地質」という企画展が開催されています。展示説明会が3月25日と5月12日に有りました。3月には予定が付かずに今日、説明会に参加しました。
熊本県内を6つの地域に分け、それぞれの地域で採取した岩石・鉱物・化石を見ながら熊本県の地質を解説し、また、自分たちが暮らす土地の成り立ちと生活との関係について紹介することが説明会の目的です。講師は廣田志乃さんが勤められました。
「くまもとの地質」というちょっと一般の方には抵抗があるような話ですが、自分たちの住んでいる場所がどの様な生い立ちの過程でできたところなのか、地震や台風などの自然災害対策には必要不可欠な学問でもあります。そして趣味や向上心を深めることにも役立つものだと思われます。
この展示会に参加してつい先日の5月10日が「地質の日」ということを知りました。
展示場入り口部分に熊本県の「県の石」というコーナーがあり、①熊本県の岩石=溶結凝灰岩(主要産地:阿蘇カルデラ周辺)②熊本県の鉱物=鱗珪石(トリディマイトTridymite)(主要産地:熊本市西区島崎の石神山)③熊本県の化石=白亜紀恐竜化石群(主要産地:天草市、御船町)の展示がありました。このコーナーでは名前は聞いていたが実際に採取されたものを見学できたことはいい勉強になりました。
地質の日(5月10日 記念日)
一般社団法人 日本地質学会や産総研地質調査総合センターなど地質関係の組織・学会が2007年(平成19年)に制定。
1876年(明治9年)のこの日、アメリカの地質学者ベンジャミン・スミス・ライマンらが日本初の広域的な地質図「日本蝦夷地質要略之図」(200万分の1)を作成した。また、1878年(明治11年)のこの日、地質の調査を扱う組織として内務省地理局地質課が設置された。
地質(geology)とは、地面より下の岩石・地層の性質・状態・種類などを指す。地質はエネルギーや鉱産資源、温泉、構造物の建設など、人間社会と深く関係しているが、地質の重要性や、地質に携わる人々の活動は、一般にはほとんど知られていない。そのため、この日は地質への理解を推進する日として、全国の博物館や大学などの研究機関によりイベントが開催される。
熊本県博物館ネットワークセンターだよりに廣田志乃さんの記事がありましたので紹介します。
山鹿市菊鹿町黒蛭(くろびる)周辺では、天然の土団子の入った地層があります。この土団子は、肥後国誌では兎餘糧(うよろう)、菊鹿町史では長者だごと記されており、「黒蛭の米原(よなばる)長者が田植えの時に振る舞ったおやつのあまり団子を捨てたところ土になった。赤色で割ってみてみると黒色の餡(あん)が出る。俗に団粉土という。」という話が伝わっています。土団子はいびつなものもありますが、概ね直径2~3㎝の球に近い形をしています。また、土団子の断面を見ると、中このかざんまめいせ葉心に周辺より濃い色の餡が入っているのが確認できます。では、なぜこのような土団子が出来たのでしょうか。この土団子は火山豆石といい、火山灰が球状に集まっ市の たものです。この成因については、火山の噴煙に含まれる水や雨粒などに火山灰が集まって固まったという説や、堆積した火山灰に水滴が落下したり転がったりして火山灰が付着して固まったという説など、いくつか考えられます。この火山豆石は、約12万年前と約9万年前に阿蘇火山から噴出した2つの巨大火砕流の堆積物に挟まれた火山灰層に入っています。(廣田志乃)
これは天草の五和町にある採土場で見つけた火山豆石?(廣田さんは火山豆石もどきと解説)