今日の春秋、前半分はウナギの話。
あと半分は人間の話。
共通点は性差と環境。
うまく落としどころを考えたコラムです。


ウナギは生まれた時、性別が決まっていない。理由は不明だが、養殖すると9割以上が雄になるとか。養殖に都合がいいのは雌。身が固くなりやすい雄と比べ、雌は成長しても柔らかいので、大きく育ててもおいしく食べられる►愛知県水産試験場がウナギを雌に育てる技術を開発した。大豆食品に含まれる「大豆イソフラボン」に女性ホルモンに似た作用があることに着目。一定期間、餌に混ぜて与えると養殖ウナギの9割以上が雌になったという►生まれた後の環境によってウナギの性別は決まるようだ。では、ヒトは。生まれた時、体は雌雄の別がある。人間には心にも性別がある。自認する性と体の性が一致しないことはあり得る►そして、社会的につくられる性差も。男の子はチャンバラ、女の子はままごと。女子はスカート、男子はズボン。昔ながらの性差の型にはめようとする環境に息苦しさやつらさを感じている人もいよう►「脱コル」というそうだ。コルは女性を束縛するものの象徴とされるコルセットのこと。男性に都合のいい「女らしさ」を強いる環境にあらがい、コルセットを脱ぎ捨てるように不本意な化粧や髪形やハイヒールをやめ、自分らしさを大切にする女性が増えているという►人は環境が性差を決めるウナギにあらず。女も男も、そのどちらでもないと自認する人も、性差に縛られず、ありのままの自分でいられる社会がいい。
西日本新聞・春秋・202012/13
あと半分は人間の話。
共通点は性差と環境。
うまく落としどころを考えたコラムです。


ウナギは生まれた時、性別が決まっていない。理由は不明だが、養殖すると9割以上が雄になるとか。養殖に都合がいいのは雌。身が固くなりやすい雄と比べ、雌は成長しても柔らかいので、大きく育ててもおいしく食べられる►愛知県水産試験場がウナギを雌に育てる技術を開発した。大豆食品に含まれる「大豆イソフラボン」に女性ホルモンに似た作用があることに着目。一定期間、餌に混ぜて与えると養殖ウナギの9割以上が雌になったという►生まれた後の環境によってウナギの性別は決まるようだ。では、ヒトは。生まれた時、体は雌雄の別がある。人間には心にも性別がある。自認する性と体の性が一致しないことはあり得る►そして、社会的につくられる性差も。男の子はチャンバラ、女の子はままごと。女子はスカート、男子はズボン。昔ながらの性差の型にはめようとする環境に息苦しさやつらさを感じている人もいよう►「脱コル」というそうだ。コルは女性を束縛するものの象徴とされるコルセットのこと。男性に都合のいい「女らしさ」を強いる環境にあらがい、コルセットを脱ぎ捨てるように不本意な化粧や髪形やハイヒールをやめ、自分らしさを大切にする女性が増えているという►人は環境が性差を決めるウナギにあらず。女も男も、そのどちらでもないと自認する人も、性差に縛られず、ありのままの自分でいられる社会がいい。
西日本新聞・春秋・202012/13