おてもやんTOPへおてもやんトップへ
おて姫からのお知らせ
今すぐブロガーになろう!メンバー登録はこちら

スポンサーサイト

上記の広告は90日以上記事の更新がないブログに表示されます。新しい記事を書くことで、こちらの広告が消せます。

  

Posted by おてもやん at

2018年06月29日

土偶界へようこそ

去年、青森県青森市大字三内字丸山にある、縄文時代前期中頃から中期末葉の大規模集落跡「三内丸山遺跡」の見学に行きましたがその史跡や周辺から出土した土偶を見て、縄文人は何のためにこの様な人形を作り続けたのだろうと土偶に興味を抱きました。
ちょうどその疑問に答えるような本が見つかりましたので紹介します。
「土偶界へようこそ」 縄文の美の宇宙 譽田亜紀子・著 山川出版社から出ている子供にも大人にも読める土偶という大昔の人形を写真付きで70点ばかりを紹介している本です。

縄文時代は今からおよそ一万五千年前に始まり、一万年以上続いたとされています。縄文時代の生活の中から日本各地から出土されている「土偶」というものが何のために作られどのように使われてきたものか。
気が遠くなるようなご先祖様達が残してきた遺物ですがその中には国宝にもなっているものが5点もあります。
土偶は縄文時代に土で焼かれた人形の焼物です。
その土地の粘土で焼かれた土偶の多くは、地域の特徴を身体にまとっています。
粘土がどこで採集されたかによって、焼き上がりの色や風合いが大きく変わり、この事情は現代の焼物にも当てはまります。
その多くが乳房を持ち、体の中央には妊娠した女性に見られる正中線が作られています。
中には膨らんだお腹や女性器も表現されているものもあることから、土偶は妊娠した女性を表しているとされています。
作られた目的はいまだ明確になっていませんが、分からないながらも、研究が続けられた結果、「漁撈、採集、狩猟のどの食糧確保の成功」、「病気治癒」、「安産、命の再生」を祈願する道具だったのではないかと考えられるようになってきました。
現在、沖縄を除く地域で見つかっている約二万点の土偶は、脚、腕、胴体、頭といったパーツだけのものが大半を占めています。
完全な形の土偶は珍しい。
その理由としては、堆積した土の重みで壊れたという説や、病気治癒の祈りをささげる際の道具として使用した時に、あえて壊されたのだとする説など様々あります。
土偶は人間をイメージして作られており特に女性を連想させるフォルムとなっています。
土偶が作られた意義や目的は現代考えられているのは子孫繁栄、宗教的象徴、精霊崇拝、五穀豊穣などですが縄文時代という時代背景を考えれば子孫繁栄というものが重要視される事柄ではないかと考えられています。
この時代の環境というものは辺りは獰猛な獣たちから襲われる心配を持ち、明日食べていけるかどうかも分からない極限状態が連続しているそんな環境では労働力としても、また自分がいつ死んでもその跡目を継げるような存在を残すために子孫を作るという、動物的本能を優先的に行っていた時代でした。
現代人のような文明的な生活からは程遠いものですが、子孫を残すという意味では古代人として見ればそれは至極当然の生き方といえるものだったと考えられます。
土偶と埴輪のちがいは土偶は縄文時代に、埴輪は古墳時代に作られました。
用途も違うと考えられています。
土偶は祈りのためのものであり、埴輪は古墳に埋葬された被葬者(支配階層)のための副葬品であると言われます。
土偶も墓から見つかることがありますが、ほとんどは生活に不要となったものが廃棄された「捨て場」や、住居跡、貝塚などから発見されています。・・・
本の中から少し紹介います。





  


Posted by マー君 at 13:39Comments(0)歴史