2017年05月07日
イコモス、宗像3女神引き裂く

沖ノ島世界遺産の問題で地元や関係者ならびに文化庁が不満を述べています。
考古学的価値と信仰の価値を合わせて申請したつもりが、考古学的価値だけを取り上げられ宗像市にある宗像大社沖津宮以外の4資産の除外と遺産名を「『神宿る島』沖ノ島」に変更を勧告された事が理由です。
除外された構成資産は、大島(宗像市)にある沖津宮遥拝所と宗像大社中津宮►本土の宗像大社辺津宮(宗像市)►祭祀を担った地元豪族の墓とされる新原・奴山古墳群(福津市)
宗像市沖約60キロにある沖ノ島は島自体が信仰の対象で4~9世紀に航海の安全を祈る国家祭祀が営まれ、その変遷を示す遺跡が手付かずの状態で残っている。
約8万点の出土品はすべて国宝に指定され「海の正倉院」と呼ばれる。
登録推薦に当たって文化庁は4~9世紀の古代祭祀の資料が残る考古学的価値とともに、現代まで続く信仰の価値も強く打ち出していたとの事だが、その両面が認められないとなれば世界遺産に認定されてもあまり意味がないものに思えます。
勧告を覆す道は非常に険しい。
宗像3女神を引き裂く勧告なら辞退の選択肢もという記事が産経新聞から出ています。
沖ノ島だけが登録され、何千年も守り続けた信仰の体系に、ひびが入るようなことになれば、本末転倒だ。
あえて「辞退」という選択肢もある。・・と述べています。
日本独自の信仰についての文化を西洋の人達に理解しろと言ってもなかなか難しい面もあります。
沖ノ島は現在も女人禁制の場所で一般人の上陸も許可されていないし、島全体が天然記念物に指定されているので草木1本持ち出しも禁止の場所です。世界遺産に登録されても見学もできない場所です。
辞退して再度申請することが出来るのであればそうした方が良いと思います。
●イコモス【ICOMOS】
国際記念物遺跡会議。ユネスコの諮問・協力に携わる、文化財保存活動を推進する非政府団体。加盟各国に国内委員会がある。1965 年設立。本部はパリ。

本末転倒
Posted by マー君 at 14:03│Comments(0)
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