2016年12月13日
編集手帳について
いつも感心するのだが、読売新聞第一面の左下の約10センチ四方の枠の中に450字余りの字数で最新のニュースを色々な手法を使って読者に今日はこれっ!ていうような感じでニュースを取り上げまとめておられるので、毎日楽しみに読ませていただいております。この編集手帳に目をやることで漢字や日本語の勉強にもなりますし、いつも作者の勉強ぶりには感心させられます。

今日は太宰治を皮切りにカジノ解禁法案と2016年の世相を表す「今年の漢字」に選ばれた「金」の文字を取り上げています。
12月13日火曜日・読売新聞 【編集手帳】
太宰治の『斜陽』に「経済学を」語った下りがある。〈人間というものはケチなもので、永遠にケチなものだという前提がないと全く成り立たない学問・・・〉であると◆ケチというよりも、〝惜しむ〟学問だろう。お金を惜しみ、資源を惜しみ、時間を惜しむ。経済活動という地図上に、無駄のない最短の道順を追及してやまない。国の財政も家計のやりくりも、地道ながら尊い〝惜しむ〟心があって初めて成り立つ◆その対極にあるものは、一獲千金を狙う賭博だろう。「惜」という字の心(立心偏)が金に置き換わると、錯誤の「錯」になる。心が金に・・・は、ギャンブル依存症の悲劇そのままである◆歳末恒例「今年の漢字」は〈金〉だという。。メダルラッシュに沸いたリオの夏を思い出す前に、与野党の攻防がつづく通称「カジノ解禁法案」を連想してしまった。日本選手団の面々には少々申し訳ない気持ちでいる◆経営上の妙味がどれほどあろうとも、カジノは人の不幸と不運を養分にして咲く徒花(あだばな)である。日本経済の定評であった優秀の「秀」の字が悲しい金にまみれ、「銹(さび)」 に変わる。見るに忍びない。
Posted by マー君 at 16:46│Comments(0)
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