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Posted by おてもやん at
益城町堂園で、益城町、東北大、広島大、東洋大、熊大が協力して今回(昨年4月)の地震の横ずれ断層をトレンチしました。熊本市立博物館がはぎ取り標本を作製することになったので、はぎ取り標本作製に協力できる人は集まって下さいとの内容で「くまもとの大地の成り立ち」および「阿蘇火山調査会」会員に川路先生から20日に連絡が入り、22日の朝に熊本のグランメッセに集合しました。
家にじっとしているよりは少しでも何かの役に立てればと勉強がてら出席しました。現地には益城町の係りの方や、熊本市立博物館の担当者の方がすでに来ておられて、今回のトレンチによる調査の報告を簡単にしていただきました。
以前松橋収蔵庫で剥ぎ取り標本は見たことはありますが、現地で実際に標本作成の手伝いや作成現場を見るのは初めてです。 
地層剥ぎ取りの方法は、露頭に直接接着剤を噴きつ け、ガラス繊維や布などで裏打ちをして固化後に露頭 表面を薄く剥離させることによって地層資料を採取す る手法(接状剥離法)のことです。今回は裏打ち材としては寒冷紗を使い接着剤はトマックNS-10というウレタン合成樹脂剤材を使いました。裏打ち材も接着剤も他に種類はいろいろあるそうです。
製作された標本は 実際とは鏡反転し、左右や凹凸が逆になるものの、地 層の連続的な層位関係をそのまま実物で採取すること ができる。また構成粒子の多くを切断することなく採 取できるため、鎌などで削り出された露頭面と比べて、 粒径や粒子の配列などの特徴をより明瞭に再現ができます。
地層は、地球科学を研究する上で欠かせない非常に 重要な対象であるが、化石や岩石、鉱物などとは異な り、標本として単純に収集・保存することが容易では ない。しかし「地層剥ぎ取り」という技法を用いると、 地層の表面をそのまま剥がし取って、露頭の原状のま ま実物標本化することができる。  地層剥ぎ取り技法(接状剥離法)とは、露頭に接着 剤を直接噴きつけてガラス繊維や布などで裏打ちを し、固化後に露頭表面を薄く剥離させることによって 地層資料を採取する手法のことです。
民家のすぐ左に用水路がありますが1年前の地震でずれ動いたままで残っています。
用水路の右のコンクリートで造った壁が1回転して左側の壁に倒れこんでいます。
ずれ動いた断層もそのまま残っています。
断層に沿って細い道路を挟んですぐ傍に今回のトレンチ場所があります(益城町堂園)。
トレンチした場所にも今回の断層がきれいに出ています。


今回のトレンチ観測で分かったことを説明される広島大学名誉教授と熊本市立博物館の学芸員の方。

剥ぎ取る為の下処理として剥ぎ取り箇所に霧吹きで水を噴霧します。(接着剤が水と反応して固まる為)


水を噴霧した場所に寒冷紗を貼り付けます。


寒冷紗が地面にぴったりくっつくように細かくピン止めを行います。



寒冷紗が部分的に浮かないようにゴム手袋をはめた手で地面をたたいて寒冷紗と壁を一体化します。

刷毛で丁寧に接着剤を寒冷紗に塗り付けて行きます。接着剤は色々あるそうですが今回はトマックNS-10(三恒商事株式 会社)というウレタン合成樹脂剤を使いました。接着剤が乾くのに天候にもよりますが2~3時間かかるそうです。



時間待ちが終わりいよいよ剥ぎ取りの工程です。寒冷紗の両サイドをヘラで深く溝を作って接着剤を塗られた壁を剝がし易いようにします。
大事な工程なので川路先生と市立博物館の学芸員の方が行い、剥ぎ取りは上の方から丁寧に剥がしとりました。





接着剤が乾くまでの時間帯を利用して産総研が掘った益城町寺迫第一トレンチの見学と昼食をとることにしました。


寺迫トレンチに立ててある説明板を利用して布田川断層について説明される川路先生。






寺迫の布田川断層では黒い地層と白い地層が縞模様のようにトレンチの中で見ることができます。現地におられた学芸員の方から2000年前に大きな地震が起りずれた層から弥生時代の土器の破片が見つかったそうです。ここではその外4000年前そして6500年前にも同規模の地震が起った痕跡が見つかったそうです。他のトレンチ箇所からも同様の層が見つかり、この地域の布田川断層では約2000年ごとに大きな地震が起きている事がわかったそうです。
※地層剥ぎ取りの部分は石浜佐栄子(神奈川県立生命の星・地球博物館)さんの論文を参考に書かせて頂きました。
みんなで頑張ろう。お互いに注意!







  


Posted by マー君 at 14:29Comments(0)熊本