
今週は25日に、八代市図書館でユネスコ無形文化遺産の登録がまじかに迫った妙見祭についての図書館講座、昨日は八代市博物館で1707年に起きた南海トラフ巨大地震の一つである宝永地震について、残された古文書をもとに古文書講座がありました。週末29日には博物館で写真家・麦島勝さんの特別展に際して作家の前山光則さんの講演があります。自分の活動としては間に下手なゴルフのコンペが入ったりいつになく忙しい週になります。各講座については後日改めてまとめることにして、東日本大震災の時の出来事で宮城県大川小学校の学童74人と教職員10人が津波で死亡、行方不明になった問題・・津波の予見が出来たとして学校に過失があると判決が言い渡されました。事故から5年7か月の月日を要しています。判決の是非ではなく、何か別の不満を感じずにはおれないのは私だけでしょうか?・・・
朝日新聞 【天声人語】
遺族たちの掲げた紙が、すべてを物語る。「先生の言うことを聞いていたのに!!」。東日本大震災の日、宮城県石巻市の大川小学校で児童74人と教職員10人が犠牲になった。学校の裏山に避難させなかったのは先生たちの過失だったと、仙台地裁がきのう認めた▼先生の言うことを聞いたがゆえに、あまりに多くの幼い命が失われた。判決文によると、惨事の直前に「山に逃げて」と教員らに言う保護者がいた。教頭も地元の住民に尋ねていた。「裏の山は崩れるのか」「子どもたちを登らせたいのだが」「無理があるか」▼子どもたちは校庭に避難した後、小高い場所へ誘導されて津波にのまれた。判決が指摘する通り、児童はどう避難するかを「全面的に教員の判断に委ねざるをえない」。山にかけのぼる判断ができていればと悔やむ▼「大川小学校のことが他人事とは思えないのです」。宮城県教職員組合がまとめた体験談集に先生たちの声がある。避難先を迷うことは他の学校でもあった。子どもを救えず、死んだのは自分かもしれなかったと▼亡くなった大川小の先生たちの無念を思う。命を預かり、守るという学校の責任はあまりに重い。先生のできること、地域でできることを考えたい▼震災時に小学生だった宮城県の高校生が語っている。「昨日『さよなら』を言った友だちは、明日にはもういないかもしれない」(『16歳の語り部』)。子どもの命をどう守り、つないでいくか。悲劇を教訓とできるかが問われている。
読売新聞【編集手帳】
ドイツの児童文学者、ミヒャエル・エンデの童話『モモ』に奇妙な亀が出てくる。30分先の未来を予知することができ、甲羅に文字を映して危険を知らせた。名前を「カシオペイア」という◆空想の産物とは知りつつも、大災害が起きるたびに物語が頭をよぎる。30分の余裕があれば、あの日、どれだけの幼い命が救われただろう。東日本大震災の津波で74人の児童が死亡・行方不明となった市立大川小学校(宮城県石巻市)の悲劇である◆津波の襲来は予見できたとして、仙台地裁はきのう、市と県に約14億円の損害賠償を命じた◆学校は災害時の指定避難所だったという。そこをまさか津波が襲うはずがないという予断が避難をためらわせたのだろう。経験上は想像もつかない〝まさか〟が起りうることを日本人の一人ひとりが胸に刻む以外、無念の霊を慰める手だてはない◆カシオペイアはギリシャ神話に登場する王妃である。うぬぼれて海神の怒りを買い、災害を招いた。作家が不思議な亀にその名を与えた理由は知らない。人間よ、自然の前で知識と経験にうぬぼれることなかれ。いまはそう考えてみる。

「平成28年熊本地震」震度1以上の地震回数
4/14ー4/30 (回数)3024 (累計)3024
5/1 -5/31 529 3553
6/1 -6/30 217 3770
7/1 -7/31 113 3880
8/1 -8/31 111 3994
9/1 -9/30 74 4068
10/1 2 4070
10/2 2 4072
10/3 2 4074
10/4 1 4075
10/5 2 4077
10/6 1 4078
10/7 0 4078
10/8 0 4078 ◎阿蘇山噴火
10/9 1 4079
10/10 2 4081 ※
10/11 1 4082 ※
10/12 5 4087 ※
10/13 0 4087
10/14 0 4087
10/15 10 4097 ※
10/16 2 4099
10/17 2 4101
10/18 2 4103
10/19 0 4103
10/20 0 4103
10/21 1 4104
10/22 2 4106
10/23 2 4108
10/24 2 4110
10/25 3 4113
10/26 5 4118
※のついた日に震度3の地震が1回起きています。阿蘇山噴火と何らかの関係があるように思いますが地下で起きていることは誰にもわからないようです。