どんよりとした鉛色に空は広く覆われている。停電の相次ぐ街に、シトシトと降り続く冷たい小雨。「重たい暗さを感じます」。ウクライナで取材をしている本紙の喜田尚記者の電話の声は沈んで聞こえた▼ロシアがエネルギー施設への集中攻撃を始めたのは先月。450万もの人が電力を使えない状態だという。上下水道がとまる可能性も指摘される。零下の真冬に電気も水も暖房もなくなればどうなるのか。「恐ろしい」との住民の一言が胸を打つ▼歴史を振り返れば、ロシアの軍は冬将軍をうまく利用してきた。19世紀、モスクワを攻めた仏軍は退却の際に飢寒で壊滅した。「寒さにやられ、歩みを止めるや、衰弱や身体の麻痺(まひ)でそのまま崩折(くずお)れてゆく兵士が続出した」。ナポレオンの側近だったコレンクールは回想録『ナポレオン ロシア大遠征軍潰走(かいそう)の記』に書く▼プーチン大統領にとっては独ソ戦の勝利とともに誇らしい歴史なのだろう。だが、単純な比較は許されまい。いまロシアがしているのは市民の暮らしを破壊する卑劣な攻撃にすぎないのだから▼侵略から8カ月余り。奪われた領土を取り戻し、避難民を帰郷させる。それができない限り停戦などありえないと考える住民は多いという。憎しみは重なり、戦争は悲しき日常となりつつある▼喜田記者と話している最中にも短い停電があった。首都のホテルも暖房は弱めで寒いそうだ。出口の見えない惨状を前に何もできないもどかしさを感じる。ぎゅっと拳を握る。
朝日新聞天声人語 2022/11/09(水)
これは戦争ではありません
戦争だからといって「なんでもあり」ってはないだろう。
一般市民への攻撃は許されるべきものではありません・・プーチンを引きずり出す事は出来ないのでしょうか?


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Posted by マー君 at 11:30│Comments(0)出来事
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